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「W-ANS ACADEMY」がイベント開催 バドミントン松友美佐紀選手がここだけで語った食事、栄養のこと
著者:W-ANS ACADEMY編集部
2024.07.09
コンディショニング
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食事
6月16日に開催した“女性アスリートの栄養と食事”オンラインイベント
「W-ANS ACADEMY」は6月16日に“女性アスリートの栄養と食事”をテーマにしたオンラインイベントを開催した。ゲストは16年リオデジャネイロオリンピック、バドミントン女子ダブルスで金メダルを獲得した日本代表の松友美佐紀選手。講師である公認スポーツ栄養士の橋本玲子さん、そして、司会を務めた競泳元日本代表の伊藤華英さんとともに、食事や栄養について学び、自らの経験について語った。
◇ ◇ ◇
学生時代から、試合の日や翌日も休まずに練習を続けているという松友選手。「午前、午後の2部練習の日も全体練習を終えてから、2~3時間の自主練習を行っています」と日々の練習の様子に触れると、「ずっと練習しているのでビックリ。さすが金メダリスト」と伊藤さん。橋本栄養士から「それだけ動いていると、1日に必要な食事量をとるのは大変では?」と聞かれ、「食事は私にとって日々の楽しみ。空腹で目覚めるので起床後5~10分後には食事を摂っています(笑)」と答えた。
続いて1日の食事の内容について回答。「朝食はだいたい、ご飯と味噌汁、あとは納豆、卵、魚などそのときに食べたいと思ったたんぱく質のおかずが定番。朝・昼・晩の3食と自主練の前後の補食で、練習で使った分のエネルギーを摂っています」とのこと。「その日の練習時間や体の状態によって体が欲するものも変わるので、昼食や夕飯もそのときに『食べたいな』と思ったものを食べています」と語った。
また、大会時は「前日にならないと試合時間が出ないため、スケジュールが読めない。食べられるかどうかわからないので、『これを絶対に食べる』というルーティンは作らない」とのこと。「意識していることは、試合中、空腹にならないよう食べるタイミング。そして、気持ち悪くならないよう、脂っこいものは避けています」
今でこそ、食事も意識して摂っているという松友選手だが、「夏に冷房がきいていない体育館のなかで、追い込んで練習をしていた時期、食欲がなくなってしまった」と、過去には失敗経験も。冷たい飲み物やアイスしか喉が通らなくなってしまい、「それでも1週間は動けていたものの、その後、体調が悪化。まったく動けなくなってしまった。そのとき食事を摂る大切さを感じました」。
松友選手の経験を受け、橋本栄養士は「夏は(直射日光の当たらない)室内でも、気温や湿度が高く、そのストレスで食欲が落ちやすい。胃腸も弱っているので、なるべく温かいものを食べるよう心掛けて」と助言。オンラインで聴講する参加者に向けて、「食欲がないときは主食をお粥にして、卵を落としたり、サラダチキンをほぐして入れるといい。また、温かい汁物を添えたり、温めた牛乳にはちみつを入れるなどして、とにかく食事の際は体のなかを温めながら(体に必要な)エネルギー源を摂って」とアドバイスした。
また、「食欲のないときは、糖質の代謝に欠かせないビタミンB群を含む豚肉やぬか漬け、焼きのりを一緒に摂るといい」と橋本栄養士が言うと、「結構、好きな物がたくさんあったので私も食べられそうです!」と、松友選手も自身の食生活を振り返った。
質疑応答では橋本栄養士と松友選手が回答
イベントの最後は、参加者との質疑応答の時間に。「子どもの食が細くて悩んでいる」という相談には、「一度にたくさん食べられない場合は、補食の回数を増やすなどして小分けに何かを食べるといい。一口サイズのおにぎりや小さいあんぱんなど、少しでも食べる回数を増やす工夫をしてみて」と橋本栄養士。うなずきながら真剣な表情で耳を傾けていた松友選手も「無理して1回の食事で摂らなくても、少しずつ摂れば体も喜んで頑張れる。一緒に頑張っていきましょう!」とエールを送った。
「好き嫌いが多く、朝、食欲がなく朝食をしっかり食べられない人はどうすればいい?」という質問に「私も好き嫌いが多いほうだし、嫌いなものに目がいきがち。でも、食べられるものはほかにもたくさんあるので、他のいろんな食べ物で補っていけると思う」と松友選手。「私も朝、食欲のない日がある。例えば、ご飯をお茶漬けにしてみたりと、食べられる工夫を楽しんでもらえたら」と自らの経験をもとにアドバイスをした。
予定の時間を超えるほど、熱心な質疑応答が交わされ、イベントはいよいよ終わりの時間に。「私も競技生活を続けるうえで、食事の大切さを身をもって経験していますが、このイベントに参加し、これからの食事が楽しみになりました」と松友選手。
「私も皆さまと一緒に頑張って取り組めていけたらと思います」。力強く、そして温かなメッセージとともにイベントは終了した。
(W-ANS ACADEMY編集部)
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