「COLUMN」記事
ヨガやランニングが趣味の人も必見! 痛みを予防する30代からの股関節ケア【理論編】
著者:W-ANS ACADEMY編集部
2023.10.29

フィジカルトレーナーの泉建史さんが解説
例えばストレッチをしているときや、ふと駆け足になったとき。突然、股関節の違和感や痛みが現れたこと、ありませんか? 実は股関節は運動習慣のある・なしに関わらず、20代を過ぎ年齢を重ねていくと、痛みを抱えやすくなります。早速、その原因と予防方法について、探りましょう。
◇ ◇ ◇
立つ、座る、歩く、走る、またぐ、ジャンプをするなど、下半身の様々な動きを支えている股関節。上半身と下半身をつなぐ要であり、人間の体のなかで、もっとも大きな関節です。
一方、体の要を担うだけに、かかる負荷も甚大。「これが、不具合や痛みの原因になります」とは、フィジカルトレーナーの泉建史さん。
「足や股関節にかかる負荷は、歩行時で体重の2、3倍、走ると3~6倍。階段の上り下りでも5倍です。そのため、筋力が低下すると、股関節はかかる衝撃に耐えられなくなり、傷めてしまう要因になります」
また、股関節は骨盤のくぼみに、大腿骨の球状の骨がカチッとはまっている形状が特徴です。ところが、筋力が低下したり、筋肉が硬くなったりすると、股関節が正しい位置で、はまらなくなるそう。
「すると、股関節の軟骨のすり減りや血行不良の引き金になり、動きにくさや違和感が出現。放置すれば、歩くだけで痛みが出る場合もあります。体をしっかり支え、かつ股関節を正しい位置に保つには、下半身、そして股関節周りの筋力をつけることが、とても大切です」
もう一つ、大人の女性に多い股関節を痛める要因が、過度なストレッチ。柔らかい股関節にあこがれを抱く女性は多いけれど、無理矢理伸ばすのはとってもキケン!
「筋肉には、過度な関節の動きを制御する働きがあります。ところが、筋肉のない人が“柔らかくなりたいから”と、自分の限界を超えるほど股関節を広げると、関節が抜ける恐れがあります。特に股関節のゆるい人は要注意です」
人間の体は20代を過ぎると約1%のペースでどんどん筋肉が落ちていく、といわれています。それだけに、大人は“わざわざ”股関節周りのトレーニングをすることが必要。
「例えば、ランニングの習慣のある人は“走る筋力があるから大丈夫”と思いがちですが、走るだけでは身体を整える筋はつきません。また、ランニングに限らず、テニスやゴルフが趣味の方も、疲れてきてフォームが崩れると股関節に負荷がかかり、傷める原因になります。
体は消耗品です。長年、使っていればどうしても不具合は現れます。運動しているから大丈夫と過信せず、メンテナンスをしながら、上手に付き合っていきましょう」
(実践編に続く)
教えてくれたのは……
■泉 建史 / Takeshi Izumi (フィジカルトレーナー/フィジカルコーチ)
日本オリンピック委員会(JOC)医科学強化スタッフ、ナショナルチーム・フィジカルコーディネーター、NSCAジャパン最優秀指導者賞、米国スポーツ医学会認定 運動生理学士 (ACSM/EP-C)。体操競技やプロスポーツを中心に各年代のフィジカル強化を担当。ほか、トレーニング指導者の後進育成や東大阪市でスポーツ健康教育アドバイザーとしてSDGs支援やスポーツ事業に関わるなど、多岐にわたり活動する。
(W-ANS ACADEMY編集部)
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