「INTERVIEW / COLUMN」記事
髪の嫌なにおいを解消! 大切なのは“シャンプー前”…美容師が教える正しい「ヘアケア」——特集「夏の汗対策」
著者:W-ANS ACADEMY編集部
2024.07.20
コンディショニング
ヘアスタイリストのMATSUさんに聞く、清潔感を保つシャンプーのコツ
夏の汗問題の一つが「におい」。特に皮脂や汚れが気になる部位の一つが頭皮です。実は髪の洗い方を間違えると、マメにシャンプーをしても汗臭さやにおいの原因になるそう。運動でガッツリ汗をかく毎日を送るなか、いつでも清潔感を保つためのシャンプーのコツとは?
実は頭皮や髪のにおいの主な原因は汗やほこり、そしてシャンプーやスタイリング剤などの残留物。清潔感を保つためには「とにかく、その日についた汚れはその日のうちに落とすことが大事」と、ヘアスタイリストのMATSUさん。
「汚れが混ざったり時間が経ったりすると、においの原因になるのはもちろん、頭皮のトラブルや抜け毛などの原因にもなります」
シャンプーの頻度は就寝前の1日1回で十分。「汗をかいたから」と1日に何度も洗うと、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまうから要注意!
「すると、『皮脂が足りない!』と体が察知。余計に脂質を分泌し、結果、ニキビなどの頭皮トラブルや抜け毛の原因になります。日中は好きなスタイリング剤やヘアオイルを自由に使ってもOK。とにかく1日1日、丁寧に洗い、清潔な状態にリセットすることが大切です」
洗い方の肝はシャンプー前の「湯シャン」。ここで汚れをほぼ落とそう!
さて、清潔な状態にリセットする洗い方ですが、肝となるのがシャンプー前の『湯シャン』。
「多くの人は、お湯で髪を濡らした程度で、シャンプーを使って洗い始めますが、実はお湯だけで頭皮も髪もしっかり洗い流すことがコツ。これだけで、汚れのほとんどが落ちます」と、MATSUさんはその効果を指摘します。
丁寧に湯シャンをすれば、自然とシャンプーの泡立ちもよくなり、少量でさっぱりと洗い上げることができるそう。
「逆に泡立たない人は湯シャン不足の証拠。『泡立ちが悪い』と、じゃんじゃんシャンプーを出す前に、もう一度、お湯だけで頭皮をしっかり洗ってみましょう」
でも部活後、どうしても髪のベタつきやにおいが気になる時はどうすればいい?
「塾やデートに行くなどで気になる人は、ドライシャンプーがおすすめ。今はスプレーやミスト、ジェル、シート、パウダーなどタイプもいろいろありますし、仕上がりも商品によって異なります。ドラッグストアで手に入るので、お気に入りを探してみてください。もちろん、帰宅後、お風呂でしっかり洗い流すことを忘れずに!」
正しい洗い方を今日から実践!

【HOW TO】
①まずはシャンプーを使わずに、お湯だけで頭皮と髪を全体的にしっかりと洗う。
②その後、シャンプーを適量、手のひらに取る。お湯を少量加え、軽く泡立てたら、シャンプーで頭皮と髪を洗う。洗髪後はシャンプーが髪に残らないよう、丁寧に洗い流す。

【POINT①】
爪立て洗いはNG。指の腹で頭皮を直に洗おう。
頭皮は髪の中に指を潜らせて洗うのがコツ。髪の上に指をおいてゴシゴシと洗っても、髪が邪魔して頭皮をしっかり洗えません。すると、落ちにくい皮脂汚れが残り、「頭皮ニキビ」の要因に! また、指の先ではなく必ず指の腹を使って洗うこと。「頭皮は意外とデリケート。傷がつきやすいので爪で引っ掻かないよう注意!」(MATSUさん)
【POINT②】
毛の生えている部分はくまなく洗うこと。リンス&トリートメントもしっかり流して。
毛の生えている部分はすべて頭皮と考えるべし。「特におでこの生え際、耳の裏、耳から下のライン全体は洗い忘れが多いので、意識して洗いましょう」(MATSUさん)
また、「いいにおいをさせたいから」とリンスやトリートメントを軽く流すだけで済ますのはNG! 「トリートメントやリンスが髪や頭皮に残ったままだと、皮脂と混ざりにおいの原因に。『ヌルッ』とした質感があると『トリートメントが効いている!』と思うかもしれませんが、それは液体が髪に残っている証拠。髪がツルツルっとなるまで、しっかり洗い流しましょう」(MATSUさん)
教えてくれたのは…

■MATSU
PearL代官山代表。ヘアスタイリスト。「自分の髪がもっともっと好きになる」をサロンのテーマに、一人ひとりに合わせたパーソナルな技術と、ハートフルな思いを持って、ヘアデザインを行う。薬剤知識も豊富で、メーカー商品の開発や美容師向けの講師など、多岐にわたり活動中。https://pearl-salon.com/
(W-ANS ACADEMY編集部)
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