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栄養士直伝の「腸が喜ぶ」スープ3選 女性アスリートに不足しがちなミネラルも一緒に補おう!

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栄養士直伝の「腸が喜ぶ」スープ3選 女性アスリートに不足しがちなミネラルも一緒に補おう!

著者:W-ANS ACADEMY編集部

2024.12.27

コンディショニング

食事

特集「冷えと免疫力」第3回、橋本玲子栄養士が伝授する冬におすすめのスープ

 コンディションを崩しやすい冬。ウイルスや細菌から体を守る「免疫の働き」を維持するためには、腸内に生息する『腸内細菌』のバランスを整え、血行を良くして、体を温める食事が有効です。特集「冷えと免疫力」の第3回は、スポーツする人におすすめのレシピを公認スポーツ栄養士の橋本玲子さんに教えてもらいました。温かく、簡単に作れて、栄養たっぷり。そんな「腸が喜ぶ」3つのスープを紹介します!

女性アスリートに不足しがちな「鉄の吸収率」もアップ

『豆乳クラムチャウダー』

【写真:Food Connection提供】
【写真:Food Connection提供】

 腸内細菌のエサとなるオリゴ糖を含む玉ねぎと、水溶性食物繊維の多いじゃがいもと豆乳を使ったスープ。女性アスリートに不足しがちな鉄をあさりと豆乳から補えるうえ、ビタミンCたっぷりのじゃがいもとにんじんを加えることで鉄の吸収率もアップします。

 また、にんじんとしめじは水に溶けにくい食物繊維が豊富なので食べ応えも十分。夕食にたっぷり作り、翌朝もチーズトーストと一緒に食べると、朝からエネルギー源と良質のたんぱく質がしっかり摂れます。

材料 (2人分)
・あさり(砂抜きしたもの)…200グラム
・じゃがいも…1個
・たまねぎ…1/4個
・にんじん…40グラム
・しめじ…40グラム
・水…1/2カップ
・酒…大さじ1
・豆乳…1カップ
・オリーブオイル…小さじ2
・小麦粉…大さじ1
・塩…適宜
・こしょう…少々

作り方
① じゃがいもは1センチ角、にんじんは5ミリ角、たまねぎはみじん切り、しめじはほぐしておく。
② 鍋に洗ったあさり、水、酒を入れてふたをして中火にかけ、あさりの口があくまで火を通す。あさりと汁をそれぞれ器に移し、あさりの身を殻から外す。
③ 鍋にオリーブオイルを入れて熱し、じゃがいも、にんじん、たまねぎを加えて炒め、塩を一つまみ加える。
④ 野菜がしんなりしてきたら、小麦粉を入れて焦げないように3分ほど炒める。
⑤ ④に②のあさりの汁を戻し入れ、豆乳、しめじを加えて沸騰直前に弱火にし、塩小さじ1/5、こしょうを加えて10分煮る。最後にあさりの身を加え温める。

体を芯から温めて練習の疲れを吹き飛ばそう!

『豚と豆腐のスンドゥブ風』

【写真:Food Connection提供】
【写真:Food Connection提供】

 筋肉の材料となる豚肉や豆腐、卵黄がしっかり取れる一品。味の決め手は、善玉菌を含むキムチとみそ、そして腸内細菌のエサとなるオリゴ糖を含むにんにく。また、ごま油の香りが食欲をそそります。

 さらに、ビタミンCとβ-カロテンの豊富なニラをたっぷり加えれば、免疫力の維持に有効。白いご飯と一緒に食べれば、体が芯から温まり、トレーニングによる疲れを吹き飛ばしてくれます。

 また、小鉢にかぼちゃの煮物をプラスすれば、ビタミンEが血行を促進します。

材料 (2人分)
・豚こま切れ肉…160グラム
・絹ごし豆腐(もしくはおぼろ豆腐)…1丁
・にら…1/2束
・えのきだけ…1/2袋
・キムチ…50グラム
・卵黄…1~2個分
・ごま油…大さじ1/2
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・水…2カップ
・酒…大さじ2
・鶏がらスープの素…小さじ1
・コチュジャン…大さじ1と1/2
・みそ…小さじ2
・おろしにんにく…小さじ1
・一味唐辛子…適宜

作り方
① えのきだけは石づきをとり半分に切る。にらは4センチの長さに切る。
② 鍋にごま油を熱し、豚肉の表面を焼く。
③ ②に<A>を入れて沸騰させ、えのきだけを加えて火が通ったら、豆腐を大きなスプーンですくって加える。
④ にら、キムチを加えてひと煮たちさせ、最後に卵黄を加える。好みで一味唐辛子をふる。

みそ汁は免疫を高める最強スープ カルシウムもたっぷり♡

『切り干し大根の味噌汁』

【写真:Food Connection提供】
【写真:Food Connection提供】

 大根を皮ごと天日で干した切り干し大根には、生の大根よりも多くのカルシウムと鉄、食物繊維が含まれます。ポイントは、出汁を取った煮干しもそのままいただくこと。大豆から作る油揚げと煮干しにもカルシウムが豊富に含まれ、このみそ汁1杯で女性アスリートに不足しがちなミネラルや成分が手軽に補えます。

 実はみそ汁は免疫の働きを元気にする、代表的なメニューの1つ。善玉菌を含む発酵食品であるみそには、腸内細菌のバランスを整えるほか、アミノ酸の一種であるグルタミン酸が豊富。グルタミン酸は、免疫に関係する細胞や組織のエネルギー源として使われるため、免疫の働きを良くすることに有効と言われています。

 温かいご飯に納豆と卵をプラスすれば、エネルギー源と良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維がまんべんなく補えます。

材料 (2人分)
・切り干し大根…10グラム
・にんじん…20グラム
・油揚げ…1/2枚
・煮干し…4本
・水…2カップ
・みそ…大さじ1と1/3

作り方
① 頭と腹をとった煮干しと洗った切り干し大根を、水とともに鍋に入れて10分つける。
② にんじんは3㎝の千切り、油揚げは油抜きをして短冊切りに切る。
③ ①に②を加えて火にかける。
④ 沸騰したら火を弱め、アクが出てきたら取り、具材に火を通す。
⑤ 火を止めてみそを溶く。

レシピ提供:Food Connection

(W-ANS ACADEMY編集部)

Hashimoto Reiko

橋本 玲子

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

株式会社 Food Connection 代表取締役。サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。姉妹サイトであるスポーツ文化・育成&総合ニュースサイト『THE ANSWER』では、食のスペシャリストとしてアスリートをはじめスポーツをする方々に向けた、食と栄養に関する情報発信にも力を入れている。アメリカ栄養士会スポーツ・ヒューマンパフォーマンス栄養(SHPN)並びに、スポーツ栄養を専門とする国際的なプロ集団(PINES)のメンバーとして海外の栄養士との交流も多い。

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