Home

「INTERVIEW / COLUMN」記事一覧

「秋バテ対策」におすすめのメニューは? 朝食には「糖質+タンパク質」の温かい食事が最適

「INTERVIEW / COLUMN」記事

  

「秋バテ対策」におすすめのメニューは? 朝食には「糖質+タンパク質」の温かい食事が最適

著者:W-ANS ACADEMY編集部

2024.09.24

食事

【写真:Getty Images】
【写真:Getty Images】

特集「カラダを整える女子アスリートの秋バテ対策」第2回

 まだまだ暑さを引きずる秋。夏バテならぬ「秋バテ」によって、調子を崩したり、食欲が出なかったりする人は少なくありません。そこで公認スポーツ栄養士の橋本玲子さんに、食事のコツやレシピについて直撃! 今回は食欲のない時や疲れが抜けない時におすすめの食材&メニューについて。ぜひ、参考にして!

 ◇ ◇ ◇

 前回、秋バテを払拭する4つの食事のコツをお伝えしました。今回は、それぞれにおすすめのメニューやレシピ、食品を紹介します。

朝食は温かい糖質にタンパク質をトッピング

「食欲がわかない」「時間がない」と欠食したり、簡単に済ませたりしがちな朝食。でも1食でも欠いてしまうと、運動に必要なエネルギーが足りなくなります。特に秋バテすると、そもそもの食事量が少なくなりやすいので、食欲がないなかでも食べられるものを見つけ、少しでも口に入れましょう。

 おすすめは疲れた胃腸に優しい温かいもの、かつエネルギー源となる食事です。効率が良いのは、エネルギー源の糖質+筋肉の材料となるタンパク質がセットで摂れるメニュー。

 おかゆ、または温かいうどんに卵やサラダチキン、かにかまをトッピングする。パン派の人は、卵などのタンパク質を加えたスープを一緒に摂ると良いですよ。

<朝食におすすめ! レンチン鶏肉粥>
①ご飯50グラムと水1/2カップを合わせレンジで4~5分加熱し、5分蒸らす。
②割いたサラダチキン、好みでおろししょうが、刻んだねぎをのせる。

補食は王道のご飯&フルーツ。乳製品も◎

 2つ目は補食。3度の食事の量が減ってしまう時は、栄養価の高くエネルギー源にもなる補食を食事と食事の間にこまめに摂ります。おすすめはビタミン、ミネラルも補給できるバナナ、カットフルーツ、干し芋。そして、タンパク質とビタミンB群が一緒に摂れるプリン、ヨーグルト、納豆巻きやいなり寿司などです。

ビタミンB群や抗酸化物質で疲労回復をサポート

疲れたら豚肉! ご飯が進むおかずがベスト

 疲労回復に役立つ栄養素の代表と言えば、ビタミンB群。ビタミンB1は豚肉、たらこ、枝豆、焼きのりやゴマ、ピーナッツ。B2は牛乳や乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)、納豆に多く含まれ、糖質と一緒に摂ると、効率良くエネルギー作りをサポートしてくれます。

 例えば、運動後の補食にヨーグルトや納豆巻きを摂る、夕食の主菜は豚肉料理にするなどして、その日につかったエネルギーを素早く戻しましょう。

【レシピ例】
レバニラ炒め、豚しゃぶサラダ、豚肉とキャベツのペペロンチーノ、豚肉のしょうが焼き(食欲が低下している時は脂身を残します)、餃子、豚汁、枝豆ご飯、全粒粉パンのサンドイッチ

野菜は冷たいサラダよりも温野菜で摂って

 最後は、疲れの予防に効果的な抗酸化作用についてです。最近スポーツ栄養の世界では、筋肉のダメージを防ぎ疲労回復を促すため、抗酸化物質を食事で摂ることを勧めています。

 抗酸化物質は緑黄色野菜、柑橘系の果物、そしてナッツ類に含まれますが、秋バテ対策の最大のポイントは野菜の「食べ方」。野菜料理というと、一般的に手軽でヘルシーなイメージが強いサラダやスムージーが好まれますが、これらは体を内側から冷やし消化不良を起こす恐れがあります。

 煮物や他のタンパク質と一緒に調理するほか、手軽に摂りたい場合、温野菜サラダにする、スープや味噌汁など温かい汁物に入れて食べることをおススメします。

(W-ANS ACADEMY編集部)

Hashimoto Reiko

橋本 玲子

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

株式会社 Food Connection 代表取締役。サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。姉妹サイトであるスポーツ文化・育成&総合ニュースサイト『THE ANSWER』では、食のスペシャリストとしてアスリートをはじめスポーツをする方々に向けた、食と栄養に関する情報発信にも力を入れている。アメリカ栄養士会スポーツ・ヒューマンパフォーマンス栄養(SHPN)並びに、スポーツ栄養を専門とする国際的なプロ集団(PINES)のメンバーとして海外の栄養士との交流も多い。

SUPPORTERSサポーター