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練習中に「横たわったりしたことも」 五十嵐有紗&田中佑美も苦悩、女子アスリートと月経のリアル

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練習中に「横たわったりしたことも」 五十嵐有紗&田中佑美も苦悩、女子アスリートと月経のリアル

著者:W-ANS ACADEMY編集部

2026.10.15

左からゲストの五十嵐有紗選手、田中佑美選手、講師の須永美歌子さん【写真:増田美咲】
左からゲストの五十嵐有紗選手、田中佑美選手、講師の須永美歌子さん【写真:増田美咲】

「月経とコンディショニング」をテーマにしたトークイベントを開催

 スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY」は12日、日本体育大学の東京・世田谷キャンパスで、世界を舞台に活躍するトップアスリートと専門家を招き、「月経とコンディショニング」について学びを深めるスペシャルイベントを開催しました。

 バドミントン混合ダブルスで東京五輪、パリ五輪と2大会連続で銅メダルを獲得した五十嵐(旧姓:東野)有紗選手(BIPROGY)、陸上女子100mハードルでパリ五輪準決勝に進出し、昨年の東京世界陸上にも出場した田中佑美選手(富士通)がゲスト出演。講師に女性アスリートのコンディショニングを研究している日本体育大学教授の須永美歌子さんを招いて、トークを繰り広げました。

 会場とオンラインを合わせて約300名が参加した1時間半のスペシャルイベント。初めに月経にまつわる悩みや苦労について、ゲストの2人が自身の経験について語りました。

 学生時代から月経痛が重かったという五十嵐選手。「頭痛や腹痛で練習の途中に横たわったりしたこともありました」と当時の辛い経験を告白。一方の田中選手は「五十嵐さんほどではなかった」としつつも、月経痛のほか、腰痛やお腹を壊すこともあり、「特にユニホームの時に生理が被ってしまうと気になっていました」と振り返りました。

夜用ナプキンやタンポンを使うなど、月経と向き合ってきた2人。現在はピルを服用し、月経時のコンディショニングを行っています。

 田中選手は大学3年で初めて婦人科を受診。大学日本一を決める日本インカレと月経が被ることを回避するためだったとのことで、「中用量ピルを使うことで、生理直前でも生理をずらせることを知りました」と話します。

 ただその反面、副作用に悩まされることになり、「吐き気など、練習するのが辛いくらいの副作用があって、あまり飲みたくないなというのが最初の感想でした」。低用量ピルに変えるなど、試行錯誤を繰り返し、「やっと巡り合えた」と現在は自分に合ったピルを服用しています。

 この話を受けて須永教授は、「低用量ピルの中でもいろいろな種類があるので、お医者さんに自分の症状をきちんと伝えて、解決するために薬を選んでいくことが大事。ピルはサプリメントじゃなくてお薬なので、きちんと婦人科にかかっていただきたい」と解説しました。

「今日はガールズデイ?」マレーシアコーチのフラットな一言

 月経の話をすることに抵抗のある女子選手は少なくありません。特に、男性指導者とどのようにコミュニケーションを取るべきか、悩んでいる人も多いはずです。

 バドミントンの混合ダブルスで活躍してきた五十嵐選手は、ペアを組んだ渡辺勇大選手に「(月経の話は)全くしたことがない」といいます。一方で「マレーシアのコーチが『今日はガールズデイ?』とフラットに聞いてくれて、それからコミュニケーションを取れるようになりました」とエピソードを明かしました。

 コミュニケーションの取り方について、須永教授は「コンディショニングはアスリートにとってすごく大事。練習内容、食事、睡眠などいろいろなことがある中で、女性の場合は月経があります。『(指導者は)だから気にかけているんだよ』というのを伝えて、信頼関係を作っていけばいいのでは」とアドバイスを送りました。

参加者に向けアドバイスを送る須永美歌子さん【写真:増田美咲】
参加者に向けアドバイスを送る須永美歌子さん【写真:増田美咲】

 今回は、月経だけでなくコンディショニングについてもトーク。世界で活躍する2人は、様々な環境の中でも自身の心と体を整えるためのこだわりを持っており、田中選手は睡眠について「しっかりと体が眠りについている状態を8時間確保することを逆算して、起きる時間、寝る時間を決めている」とコメント。五十嵐選手は「貧血があるので、食事で鉄を摂ることを心がけている」と明かしました。

月経で悩む人たちへ「自分を甘やかして、自分のご機嫌を取れたら満点」

参加者からの質問に答える五十嵐選手、田中選手【写真:増田美咲】
参加者からの質問に答える五十嵐選手、田中選手【写真:増田美咲】

 トークセッションが終わると、質疑応答の時間に。事前に募集したものを含めて、多くの質問が出ました。

 会場から参加した女性の「生理中にいつも通りの練習ができないもどかしさとどう向き合っていますか」という質問に、五十嵐選手は「『今日はこういう日でいっか』と自分を甘やかして、自分のご機嫌を取れたら満点だと思ってやっていました」と回答。田中選手も「自分を責めすぎないこと。『これは間違いなくベターだった』と言えるところまで持っていって、満足するようにしています」と自分をコントロールすることの大切さを伝えました。

 イベントの最後に、五十嵐選手が「興味のあることだったので本当に勉強になりましたし、自分自身も指導者になるかもしれないので、勉強をして頑張っていきたい」と話すと、田中選手も「今日の講演で悩んでいる誰か1人でも、何かの助けになればすごくうれしい」と笑顔。それぞれの悩みを共有できる濃密な時間となりました。

(W-ANS ACADEMY編集部)

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