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冷え、月経不順…タンパク質不足はトラブルの原因 多くの女性にプロテイン摂取をおすすめする理由

「INTERVIEW / COLUMN」記事

  

冷え、月経不順…タンパク質不足はトラブルの原因 多くの女性にプロテイン摂取をおすすめする理由

著者:W-ANS ACADEMY編集部

2024.11.14

食事

【写真:写真AC】
【写真:写真AC】

特集「女性のためのプロテイン」第1回

 スポーツをする多くの人が、日々の食生活に取り入れているプロテイン。今やプロテインパウダーをはじめ、プロテインバー、プロテインを強化した牛乳やヨーグルトなどなど、いろいろな加工食品が手に入ります。そこで、改めてプロテインについて大特集。第1回はプロテインの体の中での働きについて、公認スポーツ栄養士の吉谷佳代さんに教えていただきました!

 ◇ ◇ ◇

 プロテインとは、日本語で言うと「タンパク質」。そして、プロテインパウダーやプロテインバー、あるいはプロテインを強化した牛乳やヨーグルトは、タンパク質を手軽に補給・補強できる栄養補助食品です。

 タンパク質は筋肉の構成に欠かせない栄養素であることは知られていますが、そもそも基礎代謝といって、心臓を動かしたり、血液を循環させたりなど、人間にとって欠くことのできないエネルギー源の一つ。「糖質」「脂質」と合わせて「三大栄養素」と呼ばれています。

 また、タンパク質が原料になっているのは、骨格筋や内臓といった筋肉だけではありません。骨であればコラーゲンというタンパク質が、血液はヘモグロビンというタンパク質が主な材料。そのほかにも肌や爪、髪など、体を構成する大部分の組織はタンパク質がベースになり、作られています。体を家に例えると、タンパク質は建物を支える柱や壁のような存在です。

 タンパク質を多く含む食品の代表といえば、肉や魚介類、豆・豆製品。ほかに米やパスタ、海藻類にも含まれていますが、冒頭で触れたように、今では様々なプロテインの加工食品が手に入ります。なかでも、プロテインパウダーは代表格。しかも、すべてのプロテインパウダーは、タンパク質と必須アミノ酸がバランス良く含まれている、「アミノ酸スコア100」の良質なタンパク質食品です。

 よく、「私、ムキムキにはなりたくないんです」という理由でプロテインパウダーを摂らない方がいますが、心配は無用。プロテインパウダーを摂っても、トレーニングで筋肉に強い刺激を入れない限り、筋肉量は増えません。むしろ脂肪が少ないため、ダイエット中の人も安心して摂れるタンパク源です。

寒い季節におすすめの「朝プロテイン」習慣

 骨や血液の材料となるタンパク質が不足すると、冷えや月経不順、貧血、そして疲労骨折や骨粗しょう症など、さまざまなトラブルの要因になります。むしろスポーツをする女性だけでなく、ダイエットや美容を気にされる方も、タンパク質不足が気になる日はプロテインパウダーを活用するとよいでしょう。

 特に朝の冷え込みがつらくなるこれからの季節、「朝プロテイン」習慣はとてもおすすめです。

 1日の最初の食事でしっかりタンパク質を摂ると、体温を上げ、血流を促すので、頭や体がすっきり目覚めます。とはいえ、忙しい朝に毎日、卵や魚のおかずを準備するのはなかなか難しい。そんな時、例えば牛乳やヨーグルト、シリアルボウルなどにプロテインパウダーをプラスすると、助けになります。

 携帯に便利なプロテインバーも簡単にタンパク質が補給できるアイテムで、運動後の捕食や小腹が空いた時のエネルギー補給として、たまに活用するのにぴったりですが、プロテインパウダーに比べると脂質の量が多くなるため注意が必要です。購入時に栄養成分表をチェックし、糖質量やタンパク質量、脂質量など、その時の自分の体にあったものを選びましょう。

 ただし、中学生・高校生の場合、安易にプロテインパウダーに頼らないようにしましょう。まずは必要量のタンパク質を、毎回の食事から摂る習慣を身に着けることが先決。プロテインパウダーはいざという時の、特別なものだと考えてください。

 次回はプロテインパウダーを摂るタイミングや摂り方など、日常での取り入れ方についてお話しします。

■吉谷 佳代 / Kayo Yoshitani

管理栄養士/公認スポーツ栄養士。江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

(W-ANS ACADEMY編集部)

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