「INTERVIEW / COLUMN」記事
夏バテを防ぐ「効果的な入浴法」とは? 部活生も必見の3ステップ、風呂上がりに避けたいNG行動
著者:W-ANS ACADEMY編集部
2024.08.15
コンディショニング

特集「夏の入浴」第2回、専門家が推奨するお風呂の入り方
夏のバスタイムは、ついついシャワーだけで済ませがち。でも、スポーツをする人、夏バテで元気が出ない人にとって、入浴は手軽に出来るコンディショニング方法の一つです。「夏の入浴」特集の第2回は、自律神経を整え、ココロとカラダを元気にしてくれる入浴方法について、日本薬科大学の石川泰弘特任教授に話を聞きました。
◇ ◇ ◇
高温多湿の屋外と冷房の効いた屋内の寒暖差が激しい夏は、体温や血液循環をコントロールする自律神経も乱れがち。入浴は、そんなお疲れモードの体をリセットできる効果的な方法、と日本薬科大学・石川泰弘特任教授は解説します。
「湯船に浸かると自律神経が整い、血行が促進。体温がアップし、免疫システムを正常に機能させます。特に、運動によって日々、心身に強いストレスがかかるアスリートや運動部の学生にとっては、体調を整え、夏バテを防止するコンディショニング法の一つです」
石川さんが提案する、効果的な入浴方法は以下の3ステップ。
【効果的なお風呂の入り方】
①入浴前に水分を摂る
②心地良い温度の浴槽に12~15分程度、浸かる(肩まで浸かれるとベター)
③乾いたタオルで全身を優しく拭く
※捻挫や炎症を起こしている時は浴槽に浸からないこと。
入浴のポイントは二つ。一つ目は①の水分補給。気づきにくいのですが、私たちは入浴中も発汗しています。例えば、体重60kgの人が41℃のお湯に15分間浸かると、入浴中の発汗量はなんと約270ml。脱水を防ぎ、かつ血液循環をしっかり促すため、入浴前の水分補給は非常に大切です。
二つ目のポイントは湯温と浴槽に浸かっている時間。浴槽に浸かる時間の目安は、12~15分。運動をする人は15分が理想的!
「血液が全身を1周巡るのに費やす時間は約1分。そして、皮膚の表面は5~6分で温まりますが、筋肉の温度は12~13分でピークを迎えます。
筋肉までしっかり温まれば、体の深部から血液循環が良くなり、入浴の効果も高まります」
日焼けで肌が乾燥しやすい夏、入浴後10分以内のケアが大切
湯温の目安は、夏は38℃~39℃、冬は39℃~42℃。ただし、最終的には「気持ちいいと感じる温度でOK」とのこと。
「入浴の目的の一つは緊張した体を緩め、副交感神経を優位にして血流を促すことです。体は熱くても冷たくても、血管がキュッと収縮し交感神経が優位になっていたら、心身ともに緊張した状態が続き、せっかく入浴しても得られる効果は減少します。
お湯の温度は、季節やその日の気候によっても感じ方が変わります。ですから、数値にはとらわれず、足をお湯に入れた時に『あ、気持ちいいな』と感じる温度がベストです」
ちなみに、入浴はお肌にとってもうれしい効果が!
「バスタブに浸かることは、いわば体の『つけ置き洗い』。体をゴシゴシ洗わなくても、毛穴に詰まった皮脂汚れも溶けて流れます。また、洗いづらい背中もしっかり皮脂が落ちるので、背中にきびの予防にも効果的です」
ただし、スキンケアは入浴後10分以内にお手入れを完了するのが鉄則、と石川さん。
「入浴中は皮膚に水分が浸透し、一時的に肌の水分量が増加します。ところが、お風呂から上がった瞬間から一気に乾燥が進み、10分後は入浴前とほぼ同じ水分量に。そのまま冷房などで涼んでいると、どんどん乾燥してしまいます。
特に夏は日焼けで乾燥しやすいので油断は禁物。また、スキンケアの際も水分が逃げないよう、化粧水で水分を補ったらオイルやクリームなどの油分でふたをすることが大切ですよ」
教えてくれたのは…
■石川 泰弘 / Yasuhiro Ishikawa
日本薬科大学 医療ビジネス薬学科 特任教授。スポーツ健康科学博士。温泉入浴指導員。06年より㈱バスクリンで『お風呂博士』として入浴剤のPRに従事。21年より現職。入浴と睡眠によるリカバリーを専門とし、運動生理学、美容論を担当する。バスクリン時代より多くのトップアスリートに対し入浴によるリカバリーのレクチャーやサポートを実施。また、メディアや講演を通して、入浴と睡眠に関する情報を発信する。
(W-ANS ACADEMY編集部)
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