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屋外のスポーツ&練習のお悩み「日焼け」 日焼け止めの選び方、ぬり方、タイミングまで…対策を紹介

「INTERVIEW / COLUMN」記事

  

屋外のスポーツ&練習のお悩み「日焼け」 日焼け止めの選び方、ぬり方、タイミングまで…対策を紹介

著者:W-ANS ACADEMY編集部

2023.08.21

メイク

【写真:Getty Images】
【写真:Getty Images】

今日からできるスポーツ時の日焼け対策

 屋外競技や屋外練習で避けては通れないお悩みといえば、「日焼け」。今や紫外線対策は当たり前だけど、ちょっとしたコツが必要。そこで、今日から実践できる、スポーツ時の対策を、専門家の方に教えていただきました!

 ◇ ◇ ◇

 さまざまな肌のダメージの原因となる紫外線。シミ、しわ、たるみといったお肌の老化の原因は、2割が加齢、そしてなんと8割は、紫外線が原因だとか。

 太陽の光に含まれる紫外線のうち、肌に影響を与えるのは「UVA」と「UVB」の2つ。

「UVAはジワジワと肌に蓄積的なダメージを与える紫外線。肌のハリや弾力を失わせて、シワ、しみ、たるみといった『光老化』を起こす原因になります。

 また、日焼けによる炎症で肌が赤くなったり、色素沈着反応で肌が黒くなったりするのは、UVBが原因。こちらは、肌表面の表皮細胞やDNAを傷つけるといわれています」(株式会社コーセー・戸塚みくりさん)

 一方で、日光にはカラダとココロによい影響を与えてくれる働きがあるのも事実。お肌のダメージは怖いけれど、太陽の光を浴びることも、とっても大事。

「日光には例えば、骨や歯を強くする、免疫力を上げる、気持ちが安定するなどの作用があります。だからこそ、紫外線と上手に付き合いながら、しっかり日焼け対策をすることが大切です」(戸塚さん)

たくさんある日焼け止め製品 スポーツする人は何を選べばいい!?

 さて、ふだんの日焼け対策に欠かせないのが「日焼け止め」。日焼け止めは、自分に合う商品を選び、正しく使うだけで、その効果が最大限、発揮されるそう。

「まず、日焼け止め化粧品をみると『SPF30』とか『PA+』と記載されています。『SPF』はUVBを、『PA』はUVAから肌をガードする作用があります。SPFは2~50まで、PA『+(プラス)』の数は1個~4個あり、どちらも数や数字が多くなるほど、紫外線防御効果が高くなります」(戸塚さん)

 ということで、お肌のスペシャリスト、戸塚さんに、スポーツシーンでの日焼け止めの選び方・使い方のコツを教えていただきました!

Q.屋外での運動時の日焼け止めは何を選ぶのがベスト? 
A.屋外でのスポーツ時はSPF50+/PA++++をチョイス! 

 運動中も効果を持続させるためには、汗・水・こすれに強い、ウォータープルーフタイプを選ぶのがおすすめです。紫外線防御効果は、今のところSPFは「50+」、 PAは「++++(フォープラス)」が国内最高基準値。屋外で運動する場合はSPF50+のPA++++程度を選ぶのがよいでしょう。日常生活ではSPF20のPA+程度であれば大丈夫です。

Q.日焼け止めは、体育館で行う競技でも必要なのですか? 
A.日の入る体育館や雨の日も日焼け止めをつけて 

 実は室内にいても窓から太陽の光が入れば、お肌は紫外線の影響を受けます。UVAは雲やガラスも透過する性質があるため、室内にいても浴びてしまうので、日焼け止めの使用をおすすめします。

 また、曇りや雨の日であっても、紫外線は降り注いでいるので、日焼け対策は必要です! 

日焼け止めの効果をしっかり発揮させるには?

Q.日焼け止めの効果をしっかり発揮できるコツは? 
A.「適量」を「ムラなくすみずみまで」が鉄則 

「適量」を「ムラなくすみずみまで」ていねいにぬることが一番大切です。当たり前のように聞こえますが、「ちゃんとぬったのになぜか焼けてしまった」という方は、実は使用量が少なく、均一に塗布できていない可能性があります。

「適量」とは商品の使用量のこと。量が少ないと、日焼け止めの効果も薄れてしまいます。

Q.ぬり残しをしやすいポイントを教えてください 
A.髪の生え際や目・鼻のまわり、耳の裏までていねいに! 

 髪の生え際や目・鼻のまわり、耳の裏などの細かい部分は、指の腹を使ってていねいに伸ばすよう意識してください。また、前髪があると油断しやすいのがおでこ。生え際はもちろん、全体にしっかり伸ばさないと、ムラ焼けします。

 それから、首や胸元が出るウエアやユニフォームの場合、首やデコルテもぬりましょう。

Q.日焼け防止効果を持続させるコツは? 
A.重ねづけです!! 

 日差しの強い日には、特に日焼けしやすい部分は重ね付けしましょう。顔であれば、額、鼻の頭、頬骨などの高いところです。体にもぬる場合は、前腕から手の甲、膝から太もも、ふくらはぎ、足の甲が焼けやすいので重ね付けをおすすめします。

そもそも日焼け止めって、どうぬるのが正解?

Q.日焼け止めの正しいぬり方を教えてください! 
A.一番簡単! 日焼け止めの基本のぬり方 

①適量の日焼け止めを手のひらに取る。
②日焼け止めを、手のひらにとり、両頬・額・鼻・あごに広げるようにおく。
③指の腹全体を使って肌に沿わせながら、顔全体に日焼け止めを伸ばす。この時、髪の生え際、目・鼻のまわりも指の腹でていねいに伸ばして。

Q.日焼け止めをぬり直すタイミングは?
A.理想は2、3時間ごと。難しい場合は午後の部活や運動前にぬり直しを!

 日焼け止めは、時間の経過や、汗、こすれによる摩擦で落ちるため、塗布直後と同等の効果が持続するわけではありません。可能であれば、2、3時間ごとにぬり直すのが理想的です。

 でも、なかなか難しいと思うので、朝学校や会社に行く前にぬったら、午後、部活や運動をする前にぬり直しを。また、特に4~9月までは紫外線量も多いので、夕方でも日のあるうちは、日焼け止めをぬり、帰宅することをおすすめします。

Q.ぬり直すときのコツは?
A.メイクありかナシで異なります!

素肌の上にぬり直す場合
①汗をふく。皮脂が気になる時は、ティッシュやタオルでおさえる。
②基本のぬり方と同様にぬる。

メイクの上にぬり直す場合
①汗や皮脂をティッシュやあぶらとり紙でおさえる。
②使用する半分の量の日やけ止めを手にとり、両手のひら全体になじませる。
③手の位置を縦向きにして、メイクの上から、手のひら全体で顔をおさえるようにつける。手の位置をずらしながら全体的になじませていく。
④再度、半分の量の日やけ止めを手にとり、両手のひらになじませたら、手の位置を横にして③と同様に手の位置をずらしながら、肌をおさえるようにつける。手の方向を変えて塗布することで、指の隙間によってぬりムラが生じることを防ぎます。
⑤上からパウダーファンデーションなどを軽いタッチで薄く重ねて完成。

日焼けどめを落とすときにも注意が必要!

Q.腕や脚に日焼け止めをぬる場合はどうすればいい?
A.容器から直接肌の上に線を引くように日焼け止めを置きます。

 腕の場合、肩から手の甲まで、1本直線を引くように置きます。脚は、表面・裏面それぞれに 1 本ずつ直線を引きましょう。その後、手のひらで大きく円を描くようにムラなくなじませます。肌がしっとりとぬれたように感じるくらいが適量の目安です。

Q.最後に、日焼け止めの落とし方を教えてください。
A.洗顔料をよく泡立てて、ていねいに洗って。

 洗顔料をよく泡立て、ていねいに洗ってください。日焼け止めの成分が肌に残ると、吹き出物など肌トラブルの原因になる場合もあります。使用のたびに、きちんと落とすことが大切ですよ!

教えてくれたのは……

■(株)コーセー 美容開発部 インターナショナルエステティシャン 戸塚 みくりさん
インターナショナルエステシャンとして悩みにあわせた美容情報を発信。また、グローバルで求められる嗜好性と市場環境に合わせ、コーセーブランドのマッサージ施術開発、指導を行う。CIDESCOインターナショナルエステティシャン。

(W-ANS ACADEMY編集部)

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